統計データから見る最近の結婚事情

 

1 未婚化・晩婚化の進行と結婚支援の必要性

近年、少子化が急速に進行しておりますが、その最も大きな要因のひとつとして、未婚化・晩婚化の進行があります。
日本では、平均初婚年齢が年々上昇しており、平成22年の厚生労働省の統計によれば、

全国では、男性30.5歳、女性28.8歳 茨城県では、男性30.4歳、女性28.5歳

という結果が出ており、昭和50年当時と比較すると男女とも約3〜4歳上昇していることが分かります。


また、結婚しない人の割合(未婚率)も上昇しており、平成22年の国勢調査によれば、25歳〜29歳の未婚率、

全国では、男性71.8%、女性60.3% 茨城県では、男性70.4%、女性56.6%

という結果が出ており、昭和50年当時と比較すると男性で約2割、女性で約4割上昇していることが分かります。
さらに、婚姻件数についても、全国・茨城県とも減少傾向にあります。
日本の場合には、嫡出子の割合が、全体の子どもの98%という結果からも分かるとおり、このまま若者の未婚化・晩婚化が進行すれば、今後、ますます少子化が進んでいくこととなります。
このようなことから、少子化の進行に歯止めるかけるためには、若者の結婚支援を実施していく必要があります。

 


 

 

 

2 若者の結婚意欲

それでは、若者は、結婚する意欲をなくしてしまったのでしょうか。
国立社会保障・人口問題研究所が、平成23年6月に公表した「第14回出生動向調査」(独身者調査)によれば、結婚する意思を持つ未婚者は全体の9割弱存在し、依然として高い水準にあることが分かります。
このことから、若者の結婚意欲は高いということがいえると思います。

 

■未婚者の生涯の結婚意思  H23.6「第14回出生動向調査」(独身者調査)

 


3 結婚していない理由

若者は、結婚意欲は強いのに、なぜ結婚しないのでしょうか。
内閣府が平成23年3月に公表した「結婚・家族形成に関する調査」によれば、将来結婚したいと思う未婚者に、今まで結婚していない理由を聞いたところ、

1位「適当な相手にめぐり合わないから」(56.4%)
2位「結婚後の生活資金が足りないと思うから」(32.1%)
3位「自由や気楽さを失いたくないから」(28.5%)

という順に回答が多かったという結果が出ております。
  また、時代とともに、結婚をめぐる異性との出会い方が変化してきているという事情もあります。国立社会保障・人口問題研究所が平成23年10月に公表した「第14回出生動向調査」(夫婦調査)によれば、初婚同士の夫婦が出会ったきっかけについて聞いたところ、1982年調査時点で一番割合が大きかった「見合い」が徐々に減少し、代わりに「友人・兄弟姉妹を通じて」の出会いや「職場や仕事で」の出会い、「学校で」の出会いの割合が大きくなっており、日常的な場での出会いが多数を占めています。つまり、日常的な場で上手く交際相手を見つけられない若者は、なかなか結婚できなくなっているという事情を反映しています。

 

■今まで結婚していない理由  H23.3「結婚・家族形成に関する調査」

クリックすると拡大されます。

 

■初婚同士の夫婦が出会ったきっかけ H23.10「第14回出生動向調査」(夫婦調査)

注:対象は各調査時点より過去5年間に結婚した初婚どうしの夫婦。見合い結婚は出会いのきっかけが「見合いで」、「結婚相談所で」の結婚。第8、9回調査は「アルバイトで」を選択肢に含まない。集計客体数:第8回(1,298)、第9回(1,421)、第10回(1,525)、第11回(1,304)、第12回(1,488)、第13回(1,076)、第14回(1,136)。恋愛結婚・見合い結婚の構成変化については付表1(巻末)を参照。

 

4 まとめ

このような統計調査の結果から、県においては、様々な形で若者の出会いの場を作り出していくことが重要であると考え、「一般社団法人いばらき出会いサポートセンター」を中心として、ボランティアで男女の出会いを支援するマリッジサポーターや市町村、関係団体と連携しながら、全県的な結婚支援活動を展開しています。

このページのトップへ

・I.D.S.Cは一般社団法人いばらき出会いサポートセンターの略式名称です。
・I.D.S.Cは会員制のパートナー探しのお手伝いをしている団体です。